会計事務所の重要な内容
政府や民間のエコノミストが景気判断にあたって参考にする有力な根拠の一つが鉱工業生産の動きであることは、比較的しられていると思う。たとえば、内閣府は一つの景気サイクルの中で山と谷を決めているが、その際、GDPなど各種の景気指標を総合的に勘案して決めることになっている。
しかし過去の例では、景気の山と谷が生産の山と谷から大きく乗離することは少ない。以上のことは、エコノミストにとって生産の将来の動きを正しく見通すことが簡単だという意味ではない。
一例を挙げると、2001年2月を底に生産が右肩上がりで推移してきたが、2004年半ばから、一年間ほど足踏み状態となった。生産が右肩上がりで上昇している時期に、景気動向を読み間違えるエコノミストはまずいない。
しかし、生産が一進一退の時期に現状を正しく判断し、将来を予測することはそう簡単なことではない。鉱工業生産の動きを見ると、景気が一進一退の踊り場を経てその後、上に行くのか、あるいは下に行くのかの判断が分かれるのは当然のことであろう。
政府は「景気は現在踊り場にあるが、しばらくして踊り場を脱出する」という強気の判断を下したが、その後の景気動向を見るとこの判断は正しかったと言える。逆に、こうした景気判断の難しい時期に、民間エコノミストの中には「景気が踊り場を経てやがて下っていく」と逆の判断するひともいた。
結果から言うと、この時期の景気の見通しについては、政府が正しく、民間エコノミストの弱気派は間違えたと言っていいだろう。鉱工業生産指数を取りまとめているのは経済産業省だ。
経済産業省は鉄鋼、自動車、繊維、紙・パルプなどの主要512品目の生産額、数量などを調査して翌月末に速報値、翌々月中旬に確報値を発表する。結果からすると速報値と確報値にはあまり違いはないので、速報値の注目度は高いが、確報値の注目度はそれほど高くない。
鉱工業生産と同時に在庫、出荷も発表される。現在の統計は2000年基準となっている。
たとえば、2005年平均の鉱工業生産指数が102.2であったので、この5年間に生産が2.1%増加したことを意味する。
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